ウェイン・コール著
シドニー(ロイター通信) – 投資家がインフレの再緩和を示すことを期待する米国の物価統計へのカウントダウンの中、月曜日のアジア株式は控えめだった。
また、木曜日には米大統領選の第1回討論会、週末には仏大統領選の第1回投票が行われるなど、地政学的な話題も大きくクローズアップされた。
MSCIが発表する日本以外のアジア太平洋地域の株価指数は、先週2年ぶりの高値をつけた後、0.1%下落した。 韓国株は0.5%下落した。
S&P500先物とナスダック先物はともに0.1%ほど上昇した。 ボーイング(NYSE:BA)の株価は、ロイター通信が米検察当局が航空機メーカーに対する刑事告発を勧告していると報じたことで、圧力に直面する可能性がある。
日本の日経平均は0.1%下落した。国内データが芳しくないにもかかわらず、円安が続いているため、日銀に引き締め圧力がかかっている。
月曜日に発表された中央銀行の前回の政策会議の議事録によれば、国債購入の先細りや金利引き上げについて多くの議論が交わされた。
日本の為替当局トップは、金曜日にドル円が159.87円まで上昇した最近の円安に、早くも不快感を示した。
ドル円は159.73で小幅に軟調に推移し、日本が4月下旬から5月上旬にかけて約600億ドルの円買いを行ったとされる160.17水準を狙っている。
低金利で円を借りて高利回りの通貨を買うキャリートレードの需要も、豪ドルとニュージーランドドルが17年ぶりの円高水準に達している。
ユーロも、軟調な製造業景況調査(PMI)に見舞われ、1.0688ドルにとどまったものの、直近高値の170.87円を試している。
「ユーロ圏の6月PMI速報値が低下したことで、せっかくの回復基調が弱まりつつあるとの懸念が出ている」とJPモルガンのアナリストはメモに書いている。
「この急落は、フランスの選挙を背景にしたものであり、足を引っ張った理由として企業によって明確に言及された。
日曜日に発表された世論調査によると、フランスの極右政党「国民結集(RN)」とその同盟勢力は、35.5%の得票率で同国の選挙第一ラウンドをリードしている。
対照的に米国の製造業調査では、6月の製造業活動は26ヵ月ぶりの高水準となったが、価格圧力はまだかなり収まっている。
後者の変化は、金曜日に発表される個人消費支出(PCE)価格指数への期待感を高めた。 米連邦準備制度理事会(FRB)が好んで使用するコア指数の5月の年間成長率は2.6%に鈍化すると予想され、過去3年間で最低となる。
このような結果は、早ければ9月にもFRBが利下げに踏み切るとの市場の見方を強めるだろう。
今週は、メアリー・サンフランシスコ連銀総裁、リサ・クック連銀総裁、ミシェル・ボーマン連銀総裁など、少なくとも5人の連銀総裁が講演する。
商品市場では、金は堅調なドルの重荷を感じ、1オンス2,317ドルまで下落した。 [GOL /]
原油価格も、先週3%ほど上昇した後、少し値を下げた。 [O/R]