コモディティ下落、キャリー巻き戻しでドル堅調

コモディティ下落、キャリー巻き戻しでドル堅調

トム・ウェストブルック

シンガポール(ロイター) – 中国の需要低迷を受け、商品通貨は水曜日に数週間ぶりの安値をつけ、円は中央銀行の会合を控えて空売りを救済し急騰した。

欧州の購買担当者景気指数は、1月末までに2回の利下げが実施されるとの見方が支持されるかどうか、特に後場に注目される。

ユーロはアジア取引で1.0848ドルを維持し、英国のPMIが上振れして利下げ観測が後退すれば上昇する可能性のあるポンドは1.2901ドルを買った。

市場では、日本が来週10ベーシスポイントの利上げを実施する可能性が44%とされており、投機筋は、日本による為替介入疑惑が数回発生したことで、円で資金を調達し、利益を上げていた「キャリー・トレード」を手仕舞いしている。

ドル/円は夜間に155.55まで1%近く下落し、アジア時間序盤には155.78で取引された。

他のペアの動きはさらに大きく、ユーロは夜間に円に対して1.3%下落し、アジアでは5週間ぶりの安値168.79円をつけた。 メキシコの高利回りのペソは夜間に円に対して2%下落し、豪ドルはこの2週間で円に対して6%近く下落している。

「ウェリントンのBNZシニア・ストラテジスト、ジェイソン・ウォン氏は「円は超、超安かった。 「しかし、介入によって、来週の日銀会合を前に、多くのショート・ポジション(保有者)が資金を手仕舞いしている。

原油、鉄鉱石、銅価格の下落、そして株式におけるリスク回避の波紋が、豪ドル、ニュージーランド・ドル、カナダ・ドルなどの通貨を米国に引きずり下ろした。
オージーは水曜日の取引開始早々、0.6612ドルのすぐ下で5週間ぶりの安値をつけた。 ニュージーランド・ドルは火曜日の2ヶ月半ぶりの安値0.5951ドル付近で推移した。

先週の中国の成長率が予想を下回り、月曜日のサプライズ利下げで原材料需要の見通しが甘くなったことが注目され、鉄鉱石や銅などの主力商品は水曜日に3ヶ月ぶりの安値をつけた。

カナダドルは、25ベーシスポイントの利下げが実施される可能性が84%とされる中央銀行会合を水曜日に控え、6週間ぶりの安値となる1ドル=1.3787カナダドルをつけた。

米ドル指数は104.5と、2週間ぶりの高値に近づいた。 中国人民元はオフショア取引で7.2909元と堅調だった。

さらに先では、トレーダーは週後半に予定されている米国のGDPとコアPCEのデータを待ち、今年中に2回の利下げが実施されるとの予想を試すことになる。 来週の豪州の第2四半期インフレ・データは、再利上げのリスクを評価する上で極めて重要だ。

Related Posts