ノエル・ランデヴィッチ、リサ・ポーリン・マタッカル著
(日 ロイター] – 木曜日のナスダックは、予想を下回るインフレ・データが米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げに踏み切るとの観測を強め、投資家が中小企業に資金を振り向けたため、エヌビディア(NASDAQ:NVDA)、アップル(NASDAQ:AAPL)、テスラ(NASDAQ:TSLA)などが下落し、大幅安で終えた。
労働省が発表した6月の米消費者物価が予想外に下落し、年間上昇率が過去1年間で最小となったことで、FRBが9月の利下げに近づいたことを受け、S&P500も下落した。 ダウは小幅な上昇に終わった。
CMEグループ(NASDAQ:CME)のフェドウォッチによると、金利先物は、FRBが9月の会合までに利下げを実施する可能性を90%以上と見ており、水曜日の約74%から上昇している。
インフレ後退の兆しにもかかわらず、マイクロソフト(NASDAQ:MSFT)とアマゾン(NASDAQ:AMZN)はそれぞれ2%以上、メタ・プラットフォームズ(NASDAQ:META)は約4%下落した。
ブルームバーグ・ニュースが、同社がロボットタクシーの発売を約2ヶ月延期して10月にすると報じた後、テスラは8.4%急落し、1月以来1日で最大の下落率となった。
アップルは水曜日に史上最高値を記録した後、2.3%下落した。 BofAグローバル・マーケッツはアップルの目標株価を引き上げ、AIの新機能もありiPhoneの売れ行きが好調になると予想した。
木曜日、空前のハイテク関連株が下落するなか、中小企業の株価が上昇した。
小型株のラッセル2000は、2024年のベンチマーク指数に大きく遅れをとっていたが、利下げによって中小企業の状況が改善するとの投資家の見方から、3.6%上昇し、2022年3月以来の高値で取引を終えた。
「投資家が今信じているのは、FRBは利下げに踏み切る準備ができているということだ。だから彼らは、『それで十分だ。CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストボール氏は言う。
米国の取引所における出来高は126億株と、過去20セッションの平均115億株と比較して多かった。
S&P500種株価指数は0.88%下落し、5,584.54ポイントで取引を終えた。
ナスダックは1.95%下落の18,283.41ポイント、ダウ平均は0.08%上昇の39,753.75ポイント。
木曜日の下落で、ナスダックは7日連続、S&P500は6日連続で過去最高値を更新した。 ナスダックの1日の下落率は4月30日以来最大となった。
S&P500不動産指数は2.7%上昇し、年初来の損失は1%に縮小した。 通信サービス指数と情報技術指数はそれぞれ2%以上下落した。
デルタ航空(NYSE:DAL)は、今四半期の利益が予想を下回ると予想し、4%下落した。
他の主要航空株も下落し、S&P500の旅客航空会社指数は2.7%下落した。
「消費者がインフレでつまづいているところかもしれない。それが航空券などの裁量的資金に現れている」とグローバルXの投資戦略責任者スコット・ヘルフスタインは言う。
投資家は金曜日に発表される生産者物価指数(Producer Price Index)を待ち、インフレ動向を見極めようとしている。
コナグラ・ブランズ(NYSE:CAG)は、パッケージ食品メーカーの年間売上高と利益が予想を下回ったため、1.5%下落した。
S&P500種株価指数では、上昇銘柄が下落銘柄を3.7対1の割合で上回った。
S&P500種株価指数は51の新高値と2つの新安値、ナスダックは141の新高値と50の新安値を記録した。