仏世論調査の混乱でユーロは軟調、米雇用統計後のドルは伸び悩む

仏世論調査の混乱でユーロは軟調、米雇用統計後のドルは伸び悩む

ケビン・バックランド

東京(ロイター) – フランスの選挙で左派連合が予想外に優勢となり、議会の空転が予想されたため、ユーロは下落した。

金曜日に発表された米雇用統計が予想に反して低調だったため、ドルは後手に回り、米連邦準備制度理事会(FRB)が早ければ9月にも利下げを開始するとの観測が高まった。

円相場は、先週の対ドルでの約38年ぶりの底値から反発し、3日続伸となった。

先週行われた選挙で労働党が大勝し、14年間続いた保守党政権に終止符が打たれたことを受け、英国通貨が底堅く推移したためだ。

ユーロは0.06%安の1.0827ドルで、フランス議会が空転した場合の影響を投資家が考慮したため、0.4%安まで下落した。 左派の新人民戦線(NFP)連合が1位となる可能性が高く、マリーヌ・ルペン氏の民族主義・ユーロ懐疑主義の国民集会(RN)が最下位となるなど、予想結果にはいくつかのサプライズがあった。

世論調査会社の予想では、左派は184〜198議席を獲得し、絶対多数に必要な289議席を大きく下回る。 エマニュエル・マクロン大統領の中道連合は160議席から169議席、国民党とその同盟は135議席から143議席と予想された。

「市場は極左政権が発言権を持つことを好まないだろう」と、ペッパーストーンのリサーチ責任者、クリス・ウェストン氏は言う。
同時に、「中道派のマクロン氏が予想を上回る世論調査を行ったという事実と、左派が獲得した議席数は、NFPのマニフェストを完全に可決することが現実的な課題となることを意味する」と、ウェストン氏は言う。 「そして、不確実性は再び高くなったが、これは落ち込みを抑えるはずだ。

ドル・インデックスは、ユーロ、ポンド、円、そして他の主要3通貨に対して米国通貨を測定するものだが、104.97で横ばいとなり、先週0.9%の下落の後、傷をなめ合っている。

CMEグループ(NASDAQ:CME)のFedWatchツールによると、トレーダーは現在、9月のFRB会合で利下げが実施される確率を約76%に設定しており、1週間前の64%から上昇している。

ドル円は0.07%円安の160.70円で、水曜日の161.96円の高値から下落した。

ポンドは、6月12日以来初めて1.2820ドルまで上昇した後、0.08%戻して1.2804ドルとなった。

暗号通貨では、ビットコインが2%ほど下落して55,188ドルとなり、先週に引き続き弱い動きとなった。

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